2019年はメンデレーエフの周期表発見から150年にあたり、UNESCOから国際周期表年と宣言されました。
https://iypt.jp/
本年は世界各地で周期表の発見とその後の発展に関するイベントが行われ、その閉会式が12月5日に東京プリンスホテルで開催されました。
https://iypt.jp/en/program.html
閉会式では我が国の元素発見の歴史のなかで、化学科初代教授の小川正孝先生が何度も取り上げられ、業績の展示もなされました。
Bertomeu-Sanchez 教授の講演では、19世紀から20世紀前半での新元素発見の歴史を解説され、その中で小川正孝先生の貢献が大きくとりあげられました。
当時は、Mnの下2つの元素(現在のTc, Reで、原子番号43, 75)が未発見のまま残されていましたが、小川研究室では天然鉱物からその元素を分離・同定する研究を進めて、新元素ニッポニウムを報告しました。
当時ニッポニウムは原子番号43とされ、その後確認されない幻の元素でしたが、その後実は原子番号75のレニウムを発見していたことが判明しました。