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Interviews

最初に化学に興味を持ち始めたのは、中学校の理科の実験で、
水を冷やして氷が出来る様子を観察していた時です。

東北大学理学部化学科3年生
岡本 賢さん

理学部化学科3年生の岡本さんに大学での研究生活について伺いました。
インタビュー:岡本 賢
1.化学を学ぶきっかけ

最初に化学に興味を持ち始めたのは、中学校の理科の実験で、水を冷やして氷が出来る様子を観察していた時です。水が氷へと変化するにつれて温度が一定になった事を不思議に思い、化合物の変化を扱う化学という学問に惹かれました。そこで中学卒業後は、より専門的な化学を学ぶため高専に進学しました。現在、東北大学では有機化学の研究室に所属していますが、実は有機化学は苦手な分野でした。しかし高専4年生の授業で、反応がどのように起こっているかを電子の流れ(矢印)を使って表す反応機構を勉強したときに、教科書「知っておきたい有機反応機構100」に載っていたSkraupのキノリン合成の反応機構の美しさに衝撃を受けました。そして私もこのような有機化学を研究したいと思い、東北大学への編入を決意しました。

2.東北大学の志望動機

有機化学を志望していることを高専の先生に伝えたところ、歴史的に有機化学が強い東北大学を勧められました。また私自身も、東北大学の「研究第一主義」の理念に強く惹かれ、東北大学を志望しました。化合物を実際に合成するだけでなく反応機構の解析にも興味があったため、基礎研究を重視している理学部を選択しました。また仙台市は「杜の都」と呼ばれ、東北地方の中心都市として発展しながらも、市内から少し足を伸ばせば山や川などの豊かな自然の中に身を置くことができるという点も魅力的でした。

3.東北大学での大学生活について

最初は知らない環境の中で生活することに不安を感じていましたが、編入してすぐの新歓スポーツ大会で多くの友人を作ることができ、東北大学での新生活を楽しくスタートすることができました。また3年生は午後から学生実験が入っているので、同級生と関わる機会が多く(長く?)打ち解けやすい環境だと思います。大学の授業についていけるのかということも不安でしたが、友人に教えてもらい、また先生に質問することで、十分理解することができました。最も心配していた単位認定についても、担当の先生や化学科事務の方の親切なサポートによって問題なく行うことができました。また研究室のある青葉山キャンパスまでは、2015年12月から開通した地下鉄東西線で、仙台市内からの通学や川内キャンパスからの移動ができるのでとても便利です。

4.東北大学での研究生活について

私は有機触媒反応を用いた複雑な医薬品や生理活性物質の合成研究に取り組んでいます。実際に研究生活を始めて半年が経ちますが、これまでの教科書を使った勉強や講義とは違い、まだ答えの見つかっていない大学での研究では、分からないことや上手くいかないことの方が多いです。しかし教授とのディスカッションや先輩大学院生からの指導を通じて、少しずつですが、一人前の化学者になるための知識・実験技術が身に付いているのを実感していて、充実した研究生活を送っています。また東北大学では、研究活動に必要な実験設備・測定機器がほとんど全て備わっている点や、図書館に多くの専門書や学術論文が置いてあるため、必要な情報にすぐアクセスできる点が、研究生活を送る上で非常に心強いと感じています。

5.高専生にむけて一言

化学に興味のある方、研究室で実験する姿や、研究者となった将来の自分の姿を思い浮かべながら受験勉強を頑張ってください。東北大学での生活は充実していますよ。

-ありがとうございました。
2017年2月当時の学年となっております。
影
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